非破壊検査は文字通り、対象となる物を壊すことなく検査を行う方法のことです。たとえば対象物の外側だけを検査すれば良いと言う時は、対象物を壊す必要はありません。このような検査であれば、目視でも十分に可能だからです。しかしその内側の状態まで詳細に検査する必要があると言う場合は、対象物にダメージを与えることがやむを得ないと言う可能性は高くなってしまいます。

ですが一般的な建物は勿論のこと、特に重要な文化物や古くからある建造物、また価値ある物などに対しては、たとえ検査であったとしてもそのようなダメージが発生することは避けたいことです。そのことで歴史ある文化物などが壊れてしまっては取り返しようがなく、元も子もないからです。その点、非破壊検査であればそれらにダメージを与えることなく、しっかりと内部まで検査をすることができます。よって非破壊検査の最大の特徴であり大きなメリットとしては、その点が挙げられます。

また外側だけでなく内側も検査することで、より対象物の状態が把握しやすくなると言うのもメリットです。状態が正確に把握できれば、その後に取るべき対応も正確に検討できるため、このことは文化物や建造物の保管、維持には重要な意味を持つとも考えられます。特に建物の場合、外側、目に見える部分には欠陥やダメージがなくとも、目には見えない部分、内側には欠陥やダメージ、また将来的なそれらにつながる予兆のような状態が発生していることは珍しくありません。それらを見抜くことができる非破壊検査は、従来の検査法に比べると行うメリットが大きいと言えます。

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