TOSAの正式名称は「TransmitterOpticalSubAssembly」で、光ファイバーを保持するための円筒や光軸が調整されている光伝送装置を指します。具体的には、光・電気端子を備えた半導体レーザーであるバタフライパッケージなどにLDチップやDriverICを設置し、集光レンズに通したレーザーダイオードからの光をスタブフェルール内蔵のレセプタクルに光軸を合わせたもので、主に光通信におけるデータ送信に使用されています。TOSAにはさまざまな方式があり、形態は伝送距離によって二つに大別されます。円盤形状の金属部にガラス封止されたリード端子を搭載したパッケージは伝送距離が10km以下に広く用いられるタイプで、40km以上の中長距離用タイプにはレーザーの駆動温度を一定にして、光送信特性を安定化させるためのTEC(ThermoElectricCooler)を搭載するTOSAが広く用いられています。
その仕組みは調節された印加電流がLDチップに流れ、それにより発光した光がLDチップの活性層の内部で反射・増幅されてレーザー光として発振されます。その後、LD端面から発振されたレーザー光は、キャップレンズを通して集光され、スタブフェルール内蔵のレセプタクル経由でファイバーへと送られます。最終的には、受信側である「ROSA」と組み合わせて使用することでモジュール化することが可能となっています。