部品や製品の検査を実施するときに使う治具のことを、検査治具と呼びます。主に、製造された部品の寸法や製品の形状など精度を満たしているのか否かを確認する目的で使われるもので、CheckingFixture(CF治具)や検具、ゲージなどの呼び名で呼ばれることもあります。部品を作るときには、金型を製作することになりますが、金型の設計は図面に記載してある数値を満たしている必要があります。図面に10mmに対して公差が±0.2mmとなっている場合、適用範囲としては9.8mm~10.2mmの範囲内である必要を持つわけですが、金型は使用していると少しずつ消耗して寸法が図面で要求されているものとは異なって来ることもあるため、定期的な寸法検査は必須です。

このような寸法検査でも検査治具があれば、必要個所を数か所ノギスや3次元測定器などを使わずに調べることができますし、仮に検査治具でNG判定となったときには、改めてノギスや3次元測定器類を用いて測定を実施し必要に応じて金型の改修を行えば品質を落とすことなくモノづくりができるわけです。検査治具は、部品や製品を装置にセットするだけで合否判定を可能にする装置でもあり、だれが利用しても同じ結果になるのが特徴です。そのため、熟練している検査員さんが実施しても、初心者ともいえる新人さんが行っても結果が一致するわけです。さらに、寸法を1つずつ測定するのとは異なり時短短縮ができるメリットも存在します。

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